Untitled Trueman's Digital Archive

~Gallery of Hindsight 2020~

Étranger à l'intérieur

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Fujifilm X-Pro2 + XF35mmF2.0WR + Jpeg (ProNeg Standard)

外国旅行とか海外留学とか、したこともなかったし、しようと思ったこともなかったけど、仕事で初めて外国に行って、面白いなと思った。ニューヨークにまた行きたいと思っていたけど、もはや一体いつになったらいけるのやら、物見遊山での海外旅行って、当分の間、できないでしょうね。

しかし考えてみると、いろいろな国の人が日本にやってきて、渋谷のスクランブル交差点とか見て、すげえ!って驚いてるのをみると、もしかするとわざわざ外国に行かなくっても、もうこれ以上面白い国はないっていう国に、もともと住んでたんじゃね?っていう気がしてきた。

まさに「自己の内なる異邦人」を発見したわけです。

ということで、最近の私の趣味は「日本」です。っていうとなんだか不穏な雰囲気が漂ってしまうような気がするのは気のせいだと思うけど、とにかくそういうわけで、外国人が日本について著述した本を改めまして読んでいるのですが、このイザベラ・バードという英国人女性が明治の初めの頃に著述した「日本奥地紀行」という本は面白い。

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Fujifilm X-Pro2 + XF35mmF2.0 WR + Jpeg (ProNeg. Standard)

日光から会津に抜ける道中で、しらみとノミだらけの宿で辟易する場面とか、つげ義春の「リアリティの宿」を彷彿させます。日本で感染症が外国のように酷く拡大しないのは、日本人が持って生まれた衛生感覚や生活習慣だ、という説明をよく見かけるけど、こういう記述を読んでいると、日本も昔からずっと今のようにどこもかしこも綺麗で清潔だった、と言うわけではなかったのではないか、と言うように感じる。

これを読み終わったら、キッシンジャーの「ザ・ジャパニーズ」を読む予定。ああ忙しい。